元よしもと芸人がカフェを開業するまでの波乱に満ちたストーリー「売れない芸人がカフェ屋さんになるまで」連載第4回「美味しくて楽しいドリップ」

「美味しくて楽しいドリップ」

師匠のお店で働き始めた当時、星乃珈琲でアルバイトしつつ週2〜3で師匠のお店に通っていた。

当時は神がかったように自分の思い通りに物事が進んでいて怖いぐらい順調で、あの時カッピングでマウント取ってきたアイツをいつか超えてやるんだ!と息巻いて動いていたのが良かったのかもしれない。(まあ、詳しくは前々回を読んだら分かるから読みなさいよ!)

星乃珈琲ではマニュアル通りのドリップをする一方で、師匠のお店ではお店の淹れ方をベースにしつつ自分が美味しいと感じるドリップのレシピを作っていた。

コーヒーをドリップする遠藤昭平さん
コーヒーをドリップする遠藤昭平さん
お店の淹れ方=師匠のドリップでもあるけれど何でそれを忠実にやらずに自分のドリップを作ろう!となったのかは正直忘れてしまったけど、作り上げる過程が楽しかったのはよく覚えている。

今でこそバリスタ世界チャンピオンの方が作成した「4:6メソッド」のように研究に研究を重ねた上に出来上がった素晴らしい淹れ方もあるけれど、師匠は「ハカリの数字を追いかける淹れ方よりペーパーの中の豆を見ながら感覚を掴みなさい」という教えのもとに、最初こそハカリやタイマーを使ってたけど慣れてきた頃には自分もそれに倣って感覚で淹れていたから結果的に他とも被らない淹れ方になったと思っている。

あの当時はとにかくいろんなことを試した。

蒸らしの時間は一般的には30秒とされてるけど(遠藤調べ)1分にしたら味がどう変わるか試したり、小さい円を○回注いだらこの味になったからもう2回増やそう、とか。

豆の粗さ変えたらこんなに味が変わるのか、とか。

試したものに対して師匠も「蒸らし1分にしたらネルドリップみたいな味になってこれはこれでアリだねー」なんて言ってくださったり。

遠藤昭平さんの入れたコーヒー
遠藤昭平さんの入れたコーヒー
そんな日々を過ごしていたもんだから、自分で作り上げたドリップを試したくて、それを星乃珈琲で試していたら「マニュアル通りに淹れなさい!」とよく怒られたものだ。

30歳になって「言うことを聞け!」と怒られる当時の自分。

「チェッ、いいじゃんね!」と一緒に働く大学生にグチってたけど、それがかなりヤバいことに気付くのは2年後ぐらいだから世間知らずも良いとこだけど、それぐらいコーヒーに賭けていて無我夢中だった。


自分がコーヒーの勉強を始めた頃は「自家焙煎ブーム」でのぼりや店頭のPOPに「自家焙煎やってます」の文字をよく見かけたけれど、最近は自家焙煎というワードはそこまでインパクトのあるワードじゃないと思っていて、「美味しくてお客さんを魅了出来るドリップ」を出来る人が重宝される時代ではないかと感じています。

そこの理由はまたのタイミングで書くとして、もしこれからコーヒー屋さんを目指す人がこのコラムを読んでいたら、最初はマネやパクリでいいけどやがてオリジナルを目指すのをオススメします。ちなみに遠藤からドリップを教わりたい!という方がいたらぜひ三鷹までお越しください!

本日はここまで!30過ぎてバイト先で怒られたりもしたけど現在は東京の三鷹市でほぼ’sカフェというヘンテコな名前でカフェをやっております。

次回は「焙煎を始めた頃のはなし」がテーマです。よろしければぜひご覧ください!
ほぼ's カフェ
青森県十和田市出身。8年間お笑い芸人として活動したのち、営業マンを半年でクビになり、喫茶店のマスターに憧れてコーヒーの勉強を始める。
現在は三鷹市で駅前のBARを間借りして営業中。
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